今回は旧東海道有松の絞りを訪ねる旅。絞りと言えば、伝統的な方法で作られた着物などが頭に浮かびます。その先入観を見事に壊してくれたのが集合場所で見た有松駅のブリッジの欄干の硝子でした。
私たちが最初に訪ねたのは絞り作家、早川嘉英さんが主宰する「蔵工房」。
従来の絞りにとらわれない素材、例えば、硝子や金属や陶器を使って作品を作り上げていきます。
20年前からこの地で工房を開き、分業でなくすべての過程を行うことでいろいろなためしをされてきたとのこと。そんな中から綿や絹以外の素材にも挑戦されたそうです。
庭や蔵の中には無造作に陶製や、硝子の作品がいくつも置いてありました。
古い伝統を守りつつ、新しいことに挑戦していく早川さんは日本の絞りの継承者として頼もしく思いました。
嵐絞りの実演と説明には受講生の皆さんも「な〜るほど」と納得。 藍染めのあの美しさはこんなにも手が掛かっているのかと実感できました。「日本の絞りの継承」への早川さんの熱いメッセージを感じた訪問でした。
旧東海道の町並みを見つつ、楽しみにしていたランチは神半邸へ。中庭のある日本家屋でいただく食事は十二穀米とトロロなどの健康的な食事です。実は時間が少なくてゆっくり、食べられなかったのがちょっと悔しい。
今回の有松でもう一つ楽しみにしていたのは江戸時代から続くしぼり問屋の老舗、竹田嘉兵衛商店です。ここは普段は着物などの展示会の時しか入ることができません。その建物内部と庭と茶室を見るだけでも行った価値があると思います。そのうえ、今回は風情ある座敷で七代目の次男である竹田耕三さんのお話を聞く機会に恵まれました。竹田さんは染色織作家でもあり、国内外で広く活躍されています。現在も千種池下にある古川美術館・為三郎記念館で作品が展示されています。また、記念館では早川さんの作品も見ることもできるそうですので興味のある方は是非どうぞ。
ここまでで講座は終了したのですが、そのあと7名の希望者がすぐ近くの古民家を改装した
ギャラリー&ショップ「クリエーターズこらぼ」で実際に絞りを体験しました。きっといい記念になったことでしょうね。私はお手軽に「絞り会館」でTシャツを買って、記念としました。
今回の訪問で「絞り」というものが日本独自のものではないことと、伝統を継承する方が高齢化し、いかにそれを次世代に受けついでいってもらうかが大きな課題なのだと言うことが
お二人の作家の方にお会いして良く理解できました。
2005/6/25(グレちゃん)
|