10月からスタートした「チェンバロの匠が語る魅惑のバロック音楽」、年が明けて1月は新春にふさわしく2台のチェンバロを栄ギャラリーに持ち込んでのバロック・コンサートとなりました。
ゲストとして演奏家の戸崎廣乃さんを招き、講師の安達先生から一曲、一曲、わかりやすく解説もあるので、非日常の世界であるバロック音楽も、ぐっと身近に感じられました。
演奏された曲は、時代順にチェンバロ初期の作曲家ブルに始まり、バロック全盛期のバッハ、チェンバロ後期のデフュリなど、10曲ほど。戸崎さんが奏でる素晴らしい音色に心が洗われる思いで聞き惚れてしまいました。
私は、昨年の春(2005年4月)に「ものづくりをめぐる小さな旅」で名東区にある先生の工房「クラヴサン・アダチ」を訪問し、ここにリポートも書いています。
その時も工房でチェンバロにまつわる様々なお話を聞き、快い刺激を受けました。
バロック音楽は昔から好きで、特にバッハは今でもよく聞いています。
でも、先生が「僕が一番好きなのは、フローベルガー」と言われたそのフローベルガーについては、ほとんど知らなかったのです。その時先生がご自分のチェンバロで、少々緊張しながら弾いてくださったフローベルガーの曲が心に深く染み入りました。
今回のコンサートでも、フローベルガーが聞けて大満足です。
華やかさはないけれど、せつなくて深い味わいがありました。
バッハもやはりいいです。旋律の美しさにしびれます。
最後の曲「ジュピター」(フォルクレ)の激しくダイナミックな世界も好みです。チェンバロに対する概念を打ち破ってくれました。
私は本格的に楽器を習ったこともなく、専門的な知識もないので、バロック音楽が好きといっても、単に自分の嗜好で聞いてきただけなので、こういう講座は本当にありがたいです。
音楽はたしかに感性の世界でもありますが、やはり知識も必要なのですね。
知ることによって、より自分の好きな世界が広がり、奥行きも深くなるのは喜ばしいことだと思います。
(2006年1月 りん) |