●王朝継ぎ紙の魅力
不調法者ゆえ、日本の伝統文化には疎いわたしです。女のたしなみとされる茶道、華道の習い事も経験しないままいい大人になってしまいました。書道は小学1年の頃に、ほんのわずかな期間、近所のお寺さんに友だちと通ったことがありますが、隣りの席の男の子と墨のつけあいをして喧嘩になった記憶くらいしかなく、当然のことながら今も筆文字は苦手。
そんなわたしですが、ここ数年あこがれるのは「和」のライフスタイルです。
畳に文机、和紙に美しい筆文字で、恋文など書いてみたいもの。実際は日々、仕事やら雑事やらに追われ、バタバタと動き回ることが多いので、パソコンやメールの恩恵をどっぷり受け、対極のような暮らし方をしているのですが。気持ちだけは年々、和の文化をもっと知りたい、その独特の美意識を自分のものにしたいと強く思うようになっています。
有名な文筆家である近藤富枝先生が主宰される「王朝継ぎ紙研究会」のことを知ったのは、まだ数カ月前です。
日本最古の和紙工芸であり、平安末の宮廷女房たちの手によって、王朝の雅び豊かな芸術の域にまで高められたこの技法は、やがて戦乱の世になり絶えてしまったのだと言います。
近藤先生はその継ぎ紙の魅力に惹かれ、現代に復興させたいと1979年に研究会を設立されました。
平安の王朝文化を担った女性たちの技法は、こうして近藤先生の元に集まった10名ほどの現代の女性たちの手によって甦り、全国に普及しつつあります。わたしはまず近藤先生の著書によって継ぎ紙を知り、たまたま運良く、開催中だった研究会主催の作品展を名古屋で見ることができました。
継ぎ紙の魅力はやはりことばで伝えることは難しく、和紙の持つ素晴らしい色彩や感触を目や手で実感するのが一番でしょう。
一目でほれこんでしまったわたしは、無謀にも なんとかACC名古屋で継ぎ紙教室も開講できないものかと東京の研究会に電話してしまいました。
その後、色々な方々のご協力があり、この11月に栄ギャラリーで一日講座を開くことができることになりました。
継ぎ紙教室はまだ全国でもたいへん数が少なく、珍しい機会だと思いますので、ぜひこの機会に挑戦なさってみてください。
今回は初心者向けの簡単なカードづくりですが、会場には上級者の作品なども展示する予定です。
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